2014年5月25日日曜日

140525 日光東照宮

ニュースで、8月11日を「山の日」の休日にすることになった、と言っていました。

僕は、「山に関心を持ってもらう」という事には大賛成なのですが、祝日にするのには反対です。

僕が個人事業主で、休みはカレンダーに関係ない生活をしている事もありますが、日本人はそろそろ、国から与えられるのではなく、自分の休みくらい自分で考えるようにならないといけない。というのが僕の持論です。

今盛んに、集団的自衛権云々んという議論が国会でなされていますが、いつ休むかくらい自分で考えられない国民が、防衛とか、国の大切なことを考える事なんてできないと思います。




だからというわけではありませんが、わたくしは先日、日光に行ってきました。今までブログで書いた旅先は、すべて仕事のついででしたが、今回は全くのプライベートです。

とは言っても、僕の建築的興味に基づいて、今まで訪ねたことがなかった日光東照宮に行ってきました。

有名な「見ざる」ではなくて、猿が人生の荒波を乗り越えているところ

こちらは有名な「眠り猫」


残念なことに「陽明門」は改修工事中で全容は見られませんでしたが、その他の所だけでも十分身見ごたえがあります。

想像で、「日光東照宮はハデハデな装飾が」なんて思っていて、確かにハデハデだったのですが、「しっとりした日本的なハデハデ」とでも言いましょうか。場所と建物と装飾とが見事にマッチした素晴らしい場所でした。

「三猿」のように、装飾にはそれぞれ物語があり、その共通する願いは、「平和な世の中が末永く続くように」。徳川家康を祀る為に造られたこの東照宮は、家康の思いが伝わってくるような、とにかく素晴らしい建築でした。

平成31年まで陽明門の改修工事はかかるらしいのですが、「その際もう一度訪ねられますように」と、奥の院で家康公にお祈りしてしまいました。




久しぶりの方も、初めての方も、是非訪ねてみてください。

2014年5月20日火曜日

140520 オシャレな空間?

ブログ更新をさぼってしまい、気が付けばもうGWは遠い昔。

これからまたせっせと更新していきますので、よろしくお願いします。




内装制限という建築専門用語があります。

簡単にいうと、「火災時、延焼の広がりを抑えるために、建物の規模や用途、そして使用条件に応じて建物の内装(内部の仕上)を燃えない(にくい)ものにする必要がある」というルールです。

住宅に関係する場合、キッチンでガスコンロを使用するときはそれに該当し、天井と壁を燃えにくい素材で仕上げる必要があります。

しかし、キッチンが独立しているプランならいいのですが、最近のオープンキッチンのようにLDKが一つの空間になっていると、キッチン部分以外の壁や天井も、燃えにくい素材しにしなければならず、木製の板などが使えなくなってしまいます。

そんな時は、今まではキッチン部分とそれ以外の部分を下がり壁で仕切ればよいという規定があったのですが、近年ガスコンロ周りの燃えにくさを強化すれば、下がり壁もつけなくてよいという規定が新たに加わりました。

最近のオシャレな空間がつながっている家を望む人たちにとっては、天井の下がり壁が目につくらしく、そういった背景により下がり壁の規定が緩和されたのです。

僕は、キッチンはできれば独立させたい派です。キッチンまで含めた一体感のあるLDKには興味がなかったので、その下がり壁規定が緩和されたことを知りませんでした。しかし実は、この規定が加わったことを、僕は「最近のオシャレな空間がつながっている家を望む人たち」から聞いて知ったのです。

プロとして失格だ!

と一瞬思ったのですが、「まあ、教えてもらってよかった」と前向きにとらえる事にしました。

キッチンについて男の僕がいろいろ言っても、毎日家事をする(している)奥様の考えは到底理解できるものではありません。ですから僕は、希望のキッチンから想定される良いこと悪ことを一緒にイメージしてもらった上で、建主の奥様の希望をほぼ100%採用することにしています。

ただ本心は、下がり壁があってもよい空間はつくれると思うし、やはりキッチンは独立させたほうが良いと思っていますので...




模型製作中 もちろん最初の提案はクローズドキッチンです

231219 気になること

たまに書いている「気になるシリーズ」です。 前からも書いていますが、僕は、建築の設計者として一番(と言うか人として)大切な事は、想像力だと思っています。 若い頃、師匠から「なぜこうなっているのか?、そして自分ならどうするか?常に考えろ!」と言われました。 そのおかげで、建築のみな...