2015年3月30日月曜日

150330 山梨の理想の家7

ユニ○ロはブラック企業だ!という話を最近よく聞きます。

でも、近くのユニ○ロの店員さんは、仕事に誇りを持って働いているような気がするし、そもそも仕事というものは楽なモノじゃないので、「そうなのではないんじゃないかな?」と僕は思っています。

仮にブラックだとしたら、労働者を酷使して得られた恩恵は、経営者だけでなく「安くて良い商品」として私たち消費者も享受しているのです。

自分は服を持っているのに、「ユニ○ロはブラック企業だ」と言う人がいるならば、それは矛盾ですね。

僕も昔は、いっぺんに一万円以上もの買い物をしていい気になっていた時もありましたが、最近はワイシャツと靴下くらいしか買わなくなりました。





ところで、僕はアイロンがけが得意です。

子供の頃から母に仕込まれたおかげで、今までずっと自分のシャツは自分でアイロンがけをしてきました。

休みの日は、たまったシャツにアイロンをかけるのが日課です。BGMは滑らかなモーツアルト。

アイロンをかけていると良く分かるのですが、一見シンプルな男物のシャツでも細かいところはかなり違い、その違いは「かけやすさ」そして「仕上がり」に影響してきます。

せっかくかけるのだからキレイに仕上げたいのが人情です。だから僕の考える「良いシャツの基準」の中で、「アイロンがかけやすい」は大きなウエイトを占めます。

(値段が)良いシャツも持っていますが、アイロンのかけやすさではユニ○ロのシャツが一番。どのシャツもビジッと気持ちよく仕上げります。

ユニ○ロのシャツは良いシャツです。(着心地も悪くはありませんし)



さて前おきが長くなりましたが、ここから本題です。

僕が理想とする家は、(男が)アイロンがけをすること、靴を磨くことがよく考えられている 家です。

近頃コンビニエンスな世の中ではありますが、自分の身に着けるこの二つ位は自分でなんとかしたい。そして、先ほどのモーツアルトのように結構なリラックスタイムにもなります。

(男が)アイロンがけをすること、靴を磨くことがよく考えられている という事は、例えば専用の家事室を造れというのではありません。

そんな場所に一人で籠ってアイロンがけをして何が楽しいのか?家族の気配が感じられるところで(男が)アイロンがけをすること、靴を磨くことがよく考えられている 事が大切です。

そうなると、アイロン台などをすっと出してすっとしまえる、そういった収納をよく考えるという事になるでしょうか。



ところで最後に大切な事を二つ。

この (男が)アイロンがけをすること、靴を磨くことがよく考えられている というきまりは、ご覧のとうり、(男が)がです。

もう一つ。

(男が)アイロンがけをすること、靴を磨くことがよく考えられている という事を、女性が言ってはいけません。

これらをまちがえると、家庭内で大きな問題を引き起こす恐れがあります。

注意して使って下さい。


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2015年3月26日木曜日

150326 無信不立

打合せにはじめて訪ねた工務店で、建物に入ったら気になることが3つありました。

1つ目はこんな張り紙。




ダイオキシン対策の為、野焼きは法律で禁止されているのですが、例外がいくつかあるというものです。

近頃ダイオキシン対策の為に、どんと焼きなどの行事が控えられているような話を聞いたことがあります。

しかし、これを読む限りだと問題ないみたいですね。

中途半端に知っている事はよくない事です。


2つ目はこれ。






窓の先の土地が、スケッチように一段上がっていて、部屋が半地下のような感じがするのです。

ちょっとしたことで感じが違ってくるものだと思いました。

この感じ、どこかで使えそうです。

2015年3月23日月曜日

150323 熱海2


天気が悪く、せっかくの景色もよく見えませんでした

今回は前回の続きです。

熱海では1泊して温泉にも入ってきました。

温泉と言えば僕は風呂が嫌いです。

子供の頃は、親戚の家に泊りに行っても風呂に入るのを嫌がるような子供でした。

今考えれば、人の家の布団に寝るのに風呂に入らないなんて、とんでもない子供だったと思います。

今は少し違って、湯船に入るのがあまり好きなのではないのであって、体を清潔にすることはもちろん好きに決まっています。でもこういった人に会う仕事をしていなかったら、3日くらい風呂に入らなくても平気なような気がしますが....

汚い方向に行きそうなので話を戻しますが、熱海のせっかくの温泉でも、湯船に少し浸かっただけで早々に出てきてしまいました。

「風呂に浸かるのは日本人の魂だ」なんて気がしますが、長い歴史の中でみてみると、一般の人が湯船に浸かるようになったのなんてほんの最近の事なんですよね。

確かに多くのエネルギーを使って、人が入浴できるだけの湯を沸かすのは大変な事です。

とまあこんな事を思いつつ、清潔にしていれば人の迷惑にもならないし、とにかく僕は風呂が嫌いです。



でも、サウナは好きです。

通っているジムにサウナがあり、行くと必ず入ってくるのですが、サウナの後の水風呂の爽快感は湯船に浸かるのとは比べものにならないものです。

その上最近、近くの健康ランドに「石に水をかける本格的なフィンランド式サウナ」ができ、その強烈な発汗を体験してから、自宅に薪を燃やすタイプの本格的なサウナをつくることが僕の夢になりました。

湯船をサウナを比べてみると、エネルギー効率もサウナの方が良いし、水風呂と交互に入る習慣が出来上がってしまえば健康にもサウナの方が良いような気がします。

家にフィンランドのようなサウナ小屋をつくって、一日の疲れをサウナで癒す。こんな生活ができたらどんなに幸せでしょう。

サウナが欲しい。

僕のかなり個人的な意見ですが、これも山梨の理想の家のきまりにしたいと思います。

2015年3月21日土曜日

150321 熱海

彫刻家の澤田政廣さんをご存じでしょうか?

熱海の有名な梅園の中に、澤田政廣記念美術館があります。

先日熱海に行った帰りに、何処か観るところはないかと探して偶然立ち寄ってきたのですが、素晴らしい美術館(作品)でした。

彫刻は、特に木彫りの彫刻は、繊細なものから荒々しいものまで、とにかく素晴らしの一言です。言葉では言い尽くせません。

さらに驚くべきは、展示している作品の多くは60代以降の作品で、最後の93歳の時の作品もありました。



熱海は昔からの保養地なので、文豪の別邸だった建物などが今では記念館や資料館として公開されています。

僕はそういった昔の建築が好きなので、たくさん廻りたかったのですが、時間がなく一軒だけと訪ねた澤田政廣記念美術がビンゴでした。

おすすめです。是非熱海に行かれる時は訪ねてみて下さい。



お土産に干物を買ったら塩辛をサービスしてくれました


次回熱海に行ったら、名建築めぐりもしたいし、もう一度澤田政廣記念美術館も訪ねたいですね。

2015年3月18日水曜日

150318 木の外壁

僕が最近設計した住宅は、外壁に木の板を貼っています。

外壁にを木にすると必ず話に出るのが、「腐る」と「燃える」。そして案外「紫外線」も侮れません。

「燃える」は法律も関係しているので先に書きますと、隣から火事が出た場合にもらい火を防ぐ為、住宅の密集している地域などでは「外壁は燃えない素材を使用しなさい」という建築基準法のきまりがあります。

確かに木が燃えないとは言うつもりはありませんし、法律を犯してまで僕の好みを推し進めるつもりはありません。

そんな場所では下地に燃えない素材を貼り、その上から木を貼ったりしています。




法律を犯してまで僕の好みを推し進めるつもりはないともう一度繰り返し、また住宅の一番の目的は「住み手の安全を確保するシェルター」である、ということを十分理解した上であえて言わせてもらうと。

木は燃える素材でありながら、意外に火が付きにくく燃えにくい素材である。

です。

これは、毎日ペレットストーブに火を着けていて思う事なのですが、大きな木にいきなり火を着けても絶対に燃えません。

よくキャンプで薪に火が着けられないとかいう話を聞きますが、火が燃えるという現象は、「条件がうまく重なって初めて成立する例外は絶対にない現象」、だという事がよく解ります。

木造の住宅の火事になるパターンは2つあって、

1、自分の所から出火し、内部の仕上げを燃やして構造体に火が燃え移り構造体が燃えて倒壊する。

2、前述のように、もらい火による外部からの火による火事

です。

外壁を木にするというのは、2に関係する事なのですが、1も含めて、最終的な住み手の安全を確保する、「燃えるけど燃えきらない」、「肉を切らして骨を絶つ」ような木の使い方ができるのではないかと思います。




ところで、外壁に木使う際に僕が意識しているのは、「雨除けのカバーのような使い方」もしくは「厚く素材感がにじみ出るような使い方」です。

雨除けのカバーのような使い方とはこんな感じ。




以前手がけた民家。腰壁の木はあくまでも雨除け。ダメになったら取り換えるイメージです。




厚く素材感がにじみ出るような使い方とはこんな感じ。




厚板を、この場合は焼いていわゆる「焼杉」にしたのですが、今計画しているプランでは




横長の外壁に、杉の厚板を塗装をせずそのまま横貼りして素材感を出そうと思っています。

いずれの使い方でも、前述の「腐る」、「紫外線」にも対応はできているのですが、これには前回の第4のきまり、大きな屋根が不可欠です。




人は自然の物?だから自然素材がいいのは当然です。そして今まで多くの古い町並みを見てきた経験から、街に対しても自然素材の方が良いに決まっている。というのが僕の結論です。

しかしこれは、防火という観点から都市には当てはまりません。

だから、木の外壁は山梨の理想の家のきまりです。


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2015年3月14日土曜日

150314 地鎮祭

先日はH様邸の地鎮祭でした。

一般的に地鎮祭は神式が多いのですが、今回のように仏式も稀にあり、前には一度キリスト教式にも立ち会ったことがあります。






いつも思う事があるのですが、お坊さんはほとんどの方が良い声をしておられます。

今回の方丈さんも、とても良い声でした。

思うに、それは天性のものではなく、毎日のおつとめにより声が鍛えられた結果なのでしょう。

ただ、顔つきもそうですが、声もやはり人の内面が出るものだと思います。

そう考えると、

お坊さんは、毎日のおつとめにより人間性と声帯を同時に鍛えておられるので声が良い。

という事になります。



男でも女でも、声が良い人の印象は3割良くなる気がします。

せっかくなので少しでもあやかりたいと、僕も本屋で般若心経を買ってきました。



もっと良い声になりたいものです。


2015年3月8日日曜日

150307 山梨の理想の家4

前回に続き、今回も山梨の理想の家です。

ちなみに理想の家のきまりは、全部で23あります。のんびりしてると終わらなそうなので、これからはちょくちょく書こうと思います。お付き合いください。



先日、同級生と話をしていて、なぜか「価値」の話になりました。

「価値」は絶対的なものではない!という彼に対して、僕は、例えば金塊の「価値」は絶対だ!、などと、飲みながらお互い解ったような解らないような話をグダグダとしてしまいました。

その時「価値」については結論が出ませんでしたが、僕は「真理」については絶対的な「真理」が存在すると思っています。

「全ての現象・事象には理由がある」という事です。

自然の事、人の事、ましてや自分の事なんてもっと解らないのですが、僕が解る解らないに関わらず絶対的な「真理」は存在するのです。

「真理」(=すべての現象・事象に理由がある)が真であれば、逆もまた真なり。という事で、「理由のない現象・事象なんてない」とも思っています。



家を建てる事に置き換えてみると、土地、風土、住み手等々の条件を考えた、絶対的なプランというものがあるはずで、僕はそれを求めて設計しているつもりです。(僕のプランが、その「絶対的なプラン」なのか?という事はさておいて....)

そこで4番目のきまりです。

安心できる大きな屋根。



昨日、今風のかっこいい建物に用事で入ったのですが、エントランス自動ドアの内側の天井にタオルが巻いてありました。

「鳥よけ」かと一瞬思いましたが、確信が持てなかったので聞いてみたら「雨漏り」とのこと。

最近は「想定外」の天候が多いという事もあります。しかしスッキリとしたかっこいい屋根ではなく、安心できる大きな屋根だったら雨漏りは防げたのではないのかと思います。




小難しい事を書きましたが、安心できる大きな屋根に守られていない住宅を見て、僕は「真理」なんて事を大真面目に考えてしまいます。

それだけ、安心できる大きな屋根は大切な事だと思っているのです。



僕の考えもまだ未熟なのかもしれませんが、「真理」ついて異論がある方は是非ご連絡ください。今度一緒に飲みましょう。



雲だって







2015年3月3日火曜日

150303 山梨の理想の家3

近頃よく聞く話に、「バスタオルを毎日洗濯するか?」というのがあります。

昔から僕は、「バスタオルは個人個人の物を用意し、それを毎日は洗濯しない」派です。

最近は髪も短いし、まったくバスタオルは使いません。

ですからジムに泳ぎに行くのも、水着関係とハンドタオルだけの「銭湯に行くような」気軽な感じです。



世の中には色々な人がいて、毎日バスタオルを洗濯する人がいます。

個人的には「そんな必要ないだろ!」とは思いますし、資源の無駄遣いだとも思いますが、洗いたてのタオルフカフカも良いものなので、全否定はできません。




そこで、いきなり「山梨の理想の家」ですが、洗面所は風通しよく、できれば南側に。

風通しがよく、日当たりが良ければバスタオル(もちろん毎日は変えない)やハンドタオル、バスマットがより乾燥した状態を保つ事ができます。

バスタオルはともかく、ハンドタオル、ましてやバスマットを使用するたびに交換する家庭は、まずないと思います。

そんなことをすれば、4人家族ではバスマットが少なくとも8枚。ハンドタオルは数知れず。とにかく大変な事になってしまいます。

これでは、さすがに洗濯する人も大変ですし、水資源の乏しい国の人に怒られるんじゃないかな?




よく、「ホテルのように浴室をガラス張りにして」とかいうリクエストを聞くことがあります。

「でも、そういう浴室や洗面所で、毎回洗いたてのタオルを使ったホテルライクな生活をするためには、掃除や洗濯をしてくれるメイドさんが居ないとできないと思いますよ」。

共働きの4人家族で、うち合わせの際そんな話が出ると、僕はひとこと言う事にしています。



メリハリ付けてローコストで



最近は「山梨の理想の家」のキーワードを意識しながら設計しているので、今計画しているプランの洗面所(スペース)は、南側で風通しを良くしました。

洗面所は風通しよく、できれば南側に。

これは結構重要だと思います。











231219 気になること

たまに書いている「気になるシリーズ」です。 前からも書いていますが、僕は、建築の設計者として一番(と言うか人として)大切な事は、想像力だと思っています。 若い頃、師匠から「なぜこうなっているのか?、そして自分ならどうするか?常に考えろ!」と言われました。 そのおかげで、建築のみな...