2016年2月17日水曜日

160217 キノキリドキ

木の伐り時です。

先日、大黒柱に使う柱を探しに行ってきました。

時間があれば建っている木を選びたかったのですが、乾燥させている時間がないので近くの土場で間に合わせることにしました。

今回はヒノキを、上の方の枝を少し残して建て、そこにペンダントを絡み付けようかな?そんなイメージです。

良い感じの柱が見つかり、ピックアップする手配をお願いしてきました。



ヒノキは抗菌作用?があるので中心の赤身の部分はほとんど虫に喰われないのですが、周りの白い部分は虫に喰われることがあります。

虫に喰われた痕のある柱も数寄っぽくて面白い。でも、今回は周りも喰われていないモノを選びました。



昔から木には伐り時があって、いわゆる休眠状態の時期に伐ると虫が入りにくいと言います。

同じように転がっている柱でも、喰われているのと喰われていないものがあって、そうなんだな~と納得させられます。



今製品として流通しているヒノキの柱も、実は伐り時にちゃんと伐ったものとそうでないものがあり、100年とか200年もつ家を建てるのなら、伐り時まできちんと考えなければいけないんだなと思わさせられました。



ヒノキもいいけど、杉の赤身もいいですね~


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2016年2月16日火曜日

160207 窓

高い断熱性が現代の家に必須であることは、ここで何度も書いています。

ただ、壁だけ断熱性を高くしても、まだ道半ばです。

建物に関わる熱の半分は、開口部から出入りするので、開口部をきちんと断熱しないと長い断熱の道のりを走破できないのです。

そこで断熱性の高い建具を使うことになります。



外壁面に取り付ける建具は、一般的にガラスと枠で構成されており、その両方に断熱性がなければ意味がありません。

アルミサッシュの枠は、最近樹脂とアルミの複合素材がよく聞かれるようになってきました。

アルミに比べて断熱性が高いからです。



でもそのサッシュ、断熱性能も高いけれど値段も高く、高性能の建具を使う事によって、最近は建築費に占めるその割合が大きくなっています。

だから、という訳ではないのですが、最近は窓の役割である採光、換気、視線、というものを今まで以上に考えるようになりました。

窓の必要十分な役割を考えることによって、コストも下がるし、良い家にもなるのです。

そんな美味しい話、真剣に考えないわけにはいきません。


窓の外には八ヶ岳

窓の役割を考える


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2016年2月3日水曜日

160203 山梨の特権2

今回は本当の特権の話です。


山梨県の水は美味しいと思います。

最近流行っている?東京のラグジュアリーホテルのいくつかでは、山梨の、それも僕の家から10分以内で行けるところの水をミネラルウォーターとして使っているんですよ。

ただ、それは山梨の水が最高に美味しいから、というからなのではなく、東京から近くてそこそこ美味しい水、という事で選ばれているような気がします。



日本は山の国なので基本的には田舎の水は美味しく、山梨の水も同様に美味しいという事です。



僕のお気に入りは、以前書いたマイパワースポットである金峰山に行く途中の湧水です。

ここの水は最高に美味しく、飲むと元気になるような気がしています。

ちょっと気分を変えたい時、金峰山に登ってる時間がなくても、水だけでも汲みに行って飲んでいます。

ただ近いと言っても、そこは家から30分ほどかかる山の中。日常的にというわけにはいきません。



だから日常的には、家から5分の「峠の湧水」を汲みに行き、それをボトルに入れて常に持ち歩き、飲むようにしています。

家での調理とかにも使っています。



「人間は何でできている?」と聞かれれば、僕は「2か月前の食事、トレーニング、考え」と答えるのですが、その中に水も含まれると思います。

食べ物も大切ですが、水はそれ以上に大切です。

最近は、昔から言われている「空気と水はタダ」が通用しなくなっています。

しかし、コンビニで売っているミネラルウォーター以上の水がタダで手に入る僕の周りの環境は、素晴らしく、とても気に入っています。

怪しく光る nalgene  の glows in the dark

都会に無いモノと田舎に無いモノ、それぞれあります。

個人個人が優先すべきモノがある場所に住んでいる結果が今の人口分布なのでしょうけれど、もう少し田舎にしか無いモノを優先する人が居てもいいような気がするのですが......。



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2016年2月1日月曜日

160201 キノコ

坂倉準三設計の神奈川県立近代美術館 鎌倉館。

1月中で閉館になってしまいました。

みる事ができなると聞くと、ついついみたくなるのが人情です。先日の土曜日を半ドンにして久々に訪ねてみました。



圏央道のが繋がったおかげで、山梨から2時間ほどで鎌倉に着きます。13時に山梨を出て、余裕で15時半には鎌倉館に到着しました。

まったく便利になったものです。



鶴岡八幡宮にお参りした後、敷地内に建つ鎌倉館をみてきました。

別れを惜しむ人でごった返していましたが、半外的な空間の面白さ、素材の使いかた、そしてこの時代の建築にお決まりの凝った手すり等々、興味深く建物をみせてもらってきました。


ついつい触りたくなる手すり。やっぱりいいですね~。

設計者である坂倉準三さんが出ているビデオを見ていたら、「建物が地面から湧き出てきたような....」という様なことを話していました。

「民家はキノコ」は篠原一男さんの名言なのですが、同じような事を坂倉さんが言っていたのですね。

たしか吉阪隆正さんも、「地霊」とか言っていました。



「アテネフランセ」耐震改修をし、まだまだ現役なのだけど、鎌倉館はどうなるのでしょうね?

この手すり、残してもらいたいものです。

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231219 気になること

たまに書いている「気になるシリーズ」です。 前からも書いていますが、僕は、建築の設計者として一番(と言うか人として)大切な事は、想像力だと思っています。 若い頃、師匠から「なぜこうなっているのか?、そして自分ならどうするか?常に考えろ!」と言われました。 そのおかげで、建築のみな...