たまに書いている「気になるシリーズ」です。
前からも書いていますが、僕は、建築の設計者として一番(と言うか人として)大切な事は、想像力だと思っています。
若い頃、師匠から「なぜこうなっているのか?、そして自分ならどうするか?常に考えろ!」と言われました。
そのおかげで、建築のみならず全てのことに対して、その様に考えるのがクセになっており、自分なりに答えが出せないと、気持ちが悪くて仕方がありません。
例えば、昔よく登っていた金峰山。
頂上には、五丈岩と呼ばれる巨大な岩があります。
1丈=10尺=3.03mなので、高さ約15メートルの巨大な岩です。
猛者は、登山の締めくくりとしてその五丈岩の頂に登ったりするのですが、これが結構
簡単では無く、僕は怖いので登った事はありません。
この五丈岩までいかなくとも、この金峰山頂には2、3メートルの巨大な岩がゴロゴロしています。
一時期、「五丈岩はともかく、山頂に何故こんな巨大な岩がゴロゴロしているのか?」 その事が気になっていたことがありました。
いろいろ調べ、まあ理由として納得いく説?はこんな感じです。
太平洋プレートに押されて、元は平だった日本列島の背骨的な位置にある部分が隆起し、それがいきなり起こったので、岩盤が粉々に割れ、それがさらに隆起し、今の状況になった。
地球の直径15000kmくらいと比べ、金峰山の高さ2.5kmくらい、その差1/6000くらいです。
みかんが地球だとすると、その差など、表面の粒々の深さより小さい位なのでしょうから、金峰山が0mから2500メートルまでいきなり隆起するなどということは、地球がくしゃみするよりも遙かに小さな出来事だと思うので、ありえない話ではないと思います。
事実、アレキサンダー大王が活躍した当時のマケドニアの都市、アレキサンドリアは、逆に、地震で一夜にして海底に沈んだと言われています。
今僕らは、地震が恐ろしいなんて言っていますが、もっと大きな地殻変動は起こっても不思議ではなく、そう考えると、もしそんな事が起こってしまった時は、「もう仕方ないと思うしかない」のでしょう。
次回に続きます。