2015年12月26日土曜日

151226 山梨の理想の家のきまり18

何度か書きましたが、冬事務所ではペレットストーブを焚いていて、おかげで冬が来るのが待ちどおしくて仕方ありません。

だから今の時期は、至福?の環境で毎日仕事をしています。

しかし、ちょっと不満な所があります。



事務所の床は、太陽の熱を蓄熱するように土間コンクリートのままなのですが、日の当たっていない部分はやはり冷えるのです。

ストーブをガンガン焚けば少しは緩和されます。しかし、特に1人の時は、たとえバイオマス燃料であっても節約しなければもったいない。

そこで、いろいろ考えた末、ホームセンターでブリキの湯たんぽを買ってきてストーブで温め、それを足元に置くことにしました。

ブリキの湯たんぽなんてびっくりするほど安いんですよ。

2つ用意してローテーションで使い、常に快適な足元を手(足?)に入れたのです。



しかし、問題が発生しました。1年も使わないうちに中から錆て穴が開いてしまったのです。

確かに毎回温水を入れるような正式?な使い方をしてはいませんでしたが、やはり安いものにはそれなりの理由があるという事を実感した訳であります。

安いのでまた買えばいいかを思ったのですが、毎年毎年2つづつブリキの湯たんぽが溜まっていったら、事務所はカメ屋敷になってしまいます。

そこでまたホームセンターに行っていろいろ探し、最高の物を発見しました。

鉄平石です。

鉄平石は石の中でも蓄熱能力が高いそうな

加熱するストーブの熱量は圧倒的なので、温まりにくくても冷めにくい石の方が水よりいいに決まっています。

ブリキに穴が開いたおかげで、半永久的に使用でき効率も高い方法を発見する事ができました。

おかげで毎日足元は快適です。

ちなみに、僕はキャンプ用のチタンのマグカップでいつもコーヒーを飲んでいるので、これもまた冷めたら温めなおせます。



以前書きましたが、暖房するための炎が見え、さらにそこで調理ができる事は素晴らしいことです。

でも一歩進めて、今回の鉄平石のように、その炎の熱エネルギーをもっと広く使えるという事になれば、もっと素晴らしいと思います。

その燃料がバイオマスならエクセレントです。

今建築している住宅では、太陽熱温水器で温めた熱に薪ボイラーの熱をプラスして、給湯と床暖房をする事になっています。

こんな事を考えるようになったのも、自身でペレットストーブを試してみて考えさせられた結果です。



最近は、高断熱にしてエアコンで暖房する家が多いようです。

でも、バイオマス燃料を使用した暖房の快適性、拡張性?を知ってしまった僕には、そんな選択肢は到底考えられません。


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2015年12月21日月曜日

151221 温度管理

もう12月だというのになかなか寒くなりません。

僕の住んでる甲州市は干し柿が名産なのですが、今年は天候不順の為吊るしている柿が腐ってしまう事が多く、今年は結構な被害が出ているようです。

心配です。



「寒くないに越したことはない」事もあります。

コンクリート工事です。

コンクリートは、打設して硬化が本格的に始まる前に内部の水か凍ってしまうと、必要な強度が出なくなってしまいます。

またそこまでいかなくても、気温が低いと強度が出るのが遅くなります。

だから、その日の平均気温が4℃以下になるようだと、いろいろな対策をしなくてはなりません。



コンクリート工事は奥が深く、書き出せばキリがないのですが、とにかく最近コンクリート工事がありました。

ここ数日の中では結構冷えそうな日だったので、シートを掛けたりして養生したのですが、実は僕には本当はどうなのか良く解らないことがありました。

「コンクリートは硬化が始まると発熱するから凍結はしない?!」という事です。

よく昔、そのような事を言う人がいたのですが、「ダメダメ、(本に書いてあるんだから)きちんと対策してよ」と答えていました。

でも、実際はどうなのか実は良く解らないでいたのです。



そこで思いついたのが、以前登場したレーザー温度計です。

実際に計ってみる事にしました。



立上りの部分を、打設してすぐと、一番寒い朝方に計ってみました。

打設してすぐでまだシートで覆っていない状態でも、周りより6℃位温度が高く、もう硬化が始まっていることが分かります。

朝方まだ暗い中、ゴソゴソとシートの中にもぐって計ってみましたが、打設した部分はシートの中の他の部分より3℃位温度が高い感じでした。

昼間調子よく硬化していたのが、外気温が下がってきたため少しペースが落ちたのでしょうか?






あちこち計ってみた結論は、「幅15㎝の立ち上がり部分は、外気温が-3℃位以下になると凍るかもしれない?」という感じでした。

風が吹いているとか、コンクリートのボリュームとか、いろいろな条件で変わってくるのでしょうが、とにかく今まで「ダメダメ、本に書いてあるんだからきちんと対策してよ」だったのが、「凍る可能性があるんだから対策してよ」と自信を持って言えます。

まあそんな人は今時もう居ませんし、プロの業者さんは、何も言わなくても寒中でもきれいでしっかりとしたコンクリートを打ってくれるのですが.... 

僕の長年のモヤモヤが少し解けた話でした。


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231219 気になること

たまに書いている「気になるシリーズ」です。 前からも書いていますが、僕は、建築の設計者として一番(と言うか人として)大切な事は、想像力だと思っています。 若い頃、師匠から「なぜこうなっているのか?、そして自分ならどうするか?常に考えろ!」と言われました。 そのおかげで、建築のみな...